夕凪の街 桜の国

kotohirateiji2008-11-04 
著者:こうの史代
書名:夕凪の街 桜の国
版元:双葉文庫
 
戦後広島での母娘の話しと、半世紀後のその家族の物語。時間軸を交互に描き、親子孫3代の心を描く。良い話しである。そしてつらい話しである。
 
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そして確かに
このふたりを選んで
生まれてこようと
決めたのだ
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広島へは高校の修学旅行で行った。幼くして被爆されたかたから、あの日の事を聞かせてもらった。頭で知っていた知識は、その生の言葉の前では、なんの力も持たなかった。その時は彼女の身の上話としか理解できていなかった。やがて家庭を構えた後にこの本を読んで、今ようやく彼女の気持ちの一端を感じられるようになった。
 
息子よ、君も輪廻の中にいる。そしてどこかの魂が君と誰かを望み、この世に出づる事になるだろう。やがてくるかもしれないその日のために皆が健やかでありますように。

夕凪の街桜の国 (アクションコミックス)

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