Blow UP!
著者:細野不ニ彦
書名:Blow UP!
版元:小学館文庫
1980年代末の連載。東京の大学を中退し、
プロのサックス奏者を目指す若者の物語
ーーーーー
「ただオレも・・・ おまえが考えてるほど気楽な立場じゃない・・・ それは・・・ 言っておきたかった!」 主人公の兄のセリフ
ーーーーー
自分の好きな事を仕事にするのは大変素晴らしい、しかし一方で多くの事を失う事になる。そして自分以外に大きな負担を強いる事になる。多くの若者がその事に気づくはたいていの場合、もはや若者でなくなった時だったりする。
うちの家系はどうやら音感にはすぐれないらしい。僕は手慰みにエレクトーンとウクレレをちょこっとだけ弾けるくらいだ。僕の母(君の祖母)は若い頃にエレクトーンの先生になるべく練習していたが、最後の試験で落ちてしまい免状をとれなかった。息子よ、しかし楽器を使えるとモテるのだ。君の母が僕に惚れたのも、僕のつたないウクレレの響きが心地よかったからだと言っていた。楽器がつかえて損はない。
- 作者: 細野不二彦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2001/06
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る