うにばーしてぃBOYS

kotohirateiji2008-10-06 
著者:細野不ニ彦
書名:うにばーしてぃBOYS
版元:小学館文庫(画像は単行本版)
 
1980年代末の連載。東京の大学、サボテン同好会を中心に学生生活を謳歌する青年たちの物語。バブル景気絶好調のすこし手前、全てが登り調子な時代の空気はとても明るかった。先日読んだ8mm同好会のそれとは違い、この作品では同好会活動を本気でしてるのは主要登場人物のうち一人。受験戦争を勝ち抜いてきた少年少女が、青年として一喜一憂煩悶喜悦な大学生活をとにかく楽しむ、そんな物語。
 
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「まーオレもひとつまた大人になったってことかなっ!」
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1980年代の終わり頃、このころはとにかく毎日が明るく楽しい、そんな時代だった。1970年代の学生闘争のいらだちと熱さ、冷戦構造下での核戦争の恐怖や怯え、1980年代初頭の虚無感や現実感の喪失、そんな時代の空気を乗り越えてこの1980年代後半の明るさはやってきた。当時僕は高校、浪人、大学と悩みおおき世代だったけどもこの時代の空気のおかげでそこそこ楽しく過ごせたと思う

息子よ。君の生きる時代はどんなになっていくだろうか。時代時代にそれぞれのいい面、悪い面がある。それに流されながら、見極めながら、自分をつくっていって欲しい。

うにばーしてぃBOYS (小学館文庫)

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うにばーしてぃboys (ビッグコミックス)

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