電波男

kotohirateiji2008-09-02 
著者:本田透
書名:電波男
版元:講談社文庫
 
2005年発表のエッセイ。独身男「毒男」、モテない男「喪男」、の恋愛観。先日読んだ「イニシエーション・ラブ」のまさに対極。この本のほうが自分にははるかにしっくりとくる(苦笑)

 
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安田兄さんは若い頃はオタク趣味バリバリだったのだが、ある日「これじゃ女の子にモテないから脱オタしよう」と単身脱オタを決意、
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僕の結婚式の時、安田君がスピーチで語ってくれた「僕はオタクから抜け出たけども、彼はそのままオタク道をつきすすみ・・・」の言葉はちょうどここの部分なんだよなぁ、とこの本を読んでて十代の自分を思い出す事になったよ。
オタク以前、誕生、受難、迫害、認知、繁栄。すべてをその渦中ですごしてきた身としては著者の気持ちの半分は理解できる。それにしてもオタクとって生きやすい時代になった、と本当に思う。それがいい事なのか、悪い事なのかはまだわからない。

息子よ。オタクになれとは言わないが、何でもいいからこだわる視点を持っていてほしい。個々人のこだわりこそがその人の個性の始まりになるのだから。

電波男

電波男