警官の血

kotohirateiji2010-02-07 
著者:佐々木譲
書名:警官の血 上下
発行:新潮文庫
 
親子孫、戦後三代にわたり警官となった男達の物語。
舞台は主に上野と谷中。
 
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「そうだ。町のお巡りさんの気分だ。その気持ちを忘れたくないんだ」
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上野が好きで不忍池やアメ横界隈をうろついていた。好きだった町が舞台だったので読み始めてすぐに作品世界に引きずりこまれた。
第2部は学生紛争モノなのだが、自分の高校生時代にもういい歳だったろう活動家らしき人が学内にまで手を伸ばしオルグかけていたのを思い出す。
子供のころの読書は見知らぬ世界を見せてくれる素敵な体験だったが、歳をとってからの読書は多少は知ってる事がらの別の切り口をみせてくれるものに変ってきたような気がする。何にせよ知ってる土地や事件が出てくると興味深さが俄然ましてくるね。

警官の血〈上〉 (新潮文庫)

警官の血〈上〉 (新潮文庫)


警官の血〈下〉 (新潮文庫)

警官の血〈下〉 (新潮文庫)